このたびは急な決定による閉店となり、
多方面にご迷惑をお掛けしますことをお詫び申し上げます。

率直なところ、常連客の高齢化による一般来場者の減少と、
このたびのコロナ禍による追い討ちで、
経営的に見通しが立たなくなったのが実情です。

想えば、本多さんが広島将棋センターを起ち上げられてから
42年以上の日々が経過しました。
その間、多くの方々にご来場いただき
たくさんの勝負が繰り広げられ、
個人個人いろいろな思い出を紡がれたことと思います。
私、および現スタッフも、その中で将棋を楽しませていただきました。
縁あって途中から手伝う側となり、また跡を継いで運営して参りました。

しかし、インターネットの普及、社会構造の変化などにより、
町道場の役割が減っていき、
当センターも道場として一定の役目を終えたようであります。

一方で、子ども・女性を中心とした教室は盛んで、
そこだけを切り取れば需要がありますし、
コロナ禍が落ち着き大会を開催すれば、
またそこに多くの人が集うことでしょう。
今後どなたか若い方が手を挙げてその部分を上手く担ってくれればと、
勝手に思っています。

また折りしも、現在当センター出身の棋士が活躍しております。
山崎八段は悲願のA級が見えてきましたし、
片上七段は初の王位リーグ入りを果たしました。
糸谷八段は久しぶりのタイトル挑戦で2月6日から棋王戦5番勝負が始まります。
竹内五段は現在特筆すべきことはありませんが、
彼は晩成型なので、いつか注目される結果を残してくれると信じております。
そして、彼らの現在があるのも、
本多さんが広島将棋センターを開設し、
広島王将会、広島将棋同好会支部など育成の場を提供したからに他なりません。
そう改めて振り返ると、
本多さんの功績の大きさに敬意を表するばかりです。

最後となりますが、
今までご来場いただいた皆様、お世話になりました関係者各位には
厚く御礼申し上げます。
そして、現在も足をお運びいただいている皆様方には、
投げ出すような格好となってしまい、
心苦しい限りでございますが、事情を汲んでいただければ幸いです。

ありがとうございました。

令和3年2月1日  代表 田儀 聖吾

inserted by FC2 system